代表あいさつ

私が生まれたのは、沖縄がまだ本土返還前の1967年。
両親が共働きだった中、私は宮古島出身の祖母に育てられ、美しいコバルトブルーの海の話しを聞いて育ちました。

幼い頃から生花を習っていた事もあり、1999年那覇市にてプリザーブド・フラワーの専門店「ヨーロピアン・スウィート」を開業。
プリザーブド・フラワーの普及に努め、県内のホテルやブライダルサロンに数多くのブーケをお届けしてきました。

そんなある日、ブーケをお届けしたリゾートホテルの浜辺で、新郎新婦がシャンパンで乾杯しているシーンに出会いました。
あの透明なシャンパンがピンクだったら「もっとステキなのにね」と、ふと、幼いころ祖母と一緒にハイビスカスの蜜を吸っていたことを思い出しました。

近年では、“あかばなぁ（沖縄の方言でハイビスカスの花のこと）”を絞って飲んだことがあるという話しを聞いたことがありません。
沖縄に伝わるハイビスカスの食文化を次世代に伝え、もっと沖縄の伝統文化として発信していけないものでしょうか。

そんな時に、宮古島の農家さんとご縁があったり、濃縮技術に出会ったり。祖母から聞いてきた宮古島の鮮烈なイメージや、フローリストとして活動していたことなど、ハイビスカス“あかばなぁ”の魅力にひかれ、2011年夏に新たなチャレンジとして、ハーブエキス「Beni」の開発・販売をスタートさせたのです。

“あかばなぁ”に秘められた効能の数々を伝え広げようとしてみるものの、ローゼルとの違いが伝わらなかったり、ハイビスカス文化のない地域では特に苦戦しました。
簡単に売れる商品ではありませんでしたが、美ら海水族館や有名ホテル、カフェなどで取り扱っていただくケースが徐々に増え、現在では、多くのお客さまに宮古島の幸せのハイビスカス“あかばなぁ”をお届けできるようになりました。

『天と地を結ぶ縁（えにし）の花』と、琉球神話にも書かれている“あかばなぁ”。

世界初のフラワースパークリング「Hana Hana Beni」、10倍濃縮のハイビスカスBeni、ハイビスカスパウダー「Pure Beni」と、商品ラインナップも充実させてきました。
宮古島市の協力のもと、宮古島のハイビスカスを使用したブランド「宮古島アンナ^※」の起ち上げ、宮古島のハイビスカス原料「Pana^※」の開発、グループ会社の農業生産法人(株)ハイビスカス王国宮古島の設立と、活動の輪を広げてきました。

^※アンナとは、宮古島の方言でおかあさんのこと。^※パナ。宮古島の方言で「お花」を指します。

売上の一部は「Annaファンド」に預けられ、宮古島の子どもたちがスポーツ文化等の全国大会や島外受験をする際の旅費の補助に活用されています。
花いっぱいの島、宮古島の、新しい基幹産業となれるよう微力ながら育てていきたいと思っています。

交通の便に恵まれているとは言えない宮古島ですが、ハイビスカスの栽培にとても適した土地であり、高齢者や障害のある方が収穫に参加いただく事のできる優しい農作業も大きな期待のひとつです。

グランディールは
沖縄の伝統ある食文化を残し、“あかばなぁ”の栽培を広げ、ハイビスカスの花が縁を結び みなさまの幸せを育んでいく企業を目指しています。

代表取締役　田島 理恵子